19世紀末のロンドンにて、名門ホテル ザ・サヴォイで働くフィレンツェ出身のひとりのポーターが、いつの日か自身の名を冠したラゲージを作ろうと夢見ていました。彼の名はグッチオ・グッチ。そのイニシャルを組み合わせたGGパターンは、今やスーツケースやダッフルバッグにとどまらず、彼が1921年に創設したブランドの手がける数々のアイテムを彩っています。かつてグッチオ・グッチがエレベーターを昇り降りしながらバッグを運び、夢を抱いた場所からわずか数ブロック先、ロンドンの180 Studiosで、このたび「Gucci Cosmos」展が開催されます。このエキシビションでは、グッチオ・グッチの先進的なビジョンが世代を超えて再解釈されながら多元的な物語へと進化を遂げてきた過程を明らかにします。
コンテンポラリーアーティストのエス・デブリンは、宇宙の回転という視覚的メタファーを用いて、グッチの歴史を通して繰り返し再現されてきたテーマにスポットライトを当て、イマーシブな世界を描き出しました。ロンドンでの開催のために、今回は2つのテーマが新たに採用されています。また、キュレーターでファッション研究家、批評家でもあるマリア・ルイーザ・フリーザは、グッチ アーカイブから、これまで未公開となっていた貴重な製品を厳選し、アイデアや発明の足跡を辿っています。ユニークな視点からグッチの旅を物語る本展は、旅のプロローグであるホテル ザ・サヴォイのエレベーターの再現から始まり、綴られ始めたばかりの新たな章、クリエイティブ・ディレクター サバト・デ・サルノのデビューショー「Gucci Ancora」までの道のりを示します。
「Gucci Cosmos」展は、ロンドンの180 Studios(180 The Strand, London)にて、2023年10月11日から12月31日まで開催予定です。
クリップボードにコピー